楽観−前向きな態度

起業家と楽観主義の関係
明るさ、前向きな態度、社交的な振る舞い、これらは社長業には不可欠な要素であると言われている。
暗く沈んでいては前に進まないし、社交的でなければ社業の拡大とはいかない。
偉大な起業家は楽観主義をどう考えるか?

▼ 実例

藤田田
藤田は、「社長は思ったほど面白い仕事ではない。」と言っている。
うっかり社長にでもなると精神的プレッシャーから3ヶ月もすればノイローゼになるので、精神的にタフな人でないとつとまらない、だから楽天家であることが望ましいと言っている。
一方悲観的な人でも「人生はなるようにしかならない」と腹をくくってかかることだ、とも述べている。

小倉昌男
小倉も、「成功している経営者は『ねあか』の人が多い」と言っている。
ねあかの人は世の中をプラス思考で見られるからであり、経営者はプラス思考をする必要があるからである。
しかし、小倉自身も本来内向的で、非社交的な性格であったが、意識して明るく振舞うように努めた結果、あまり無理をしないで明るく振舞えるようになった、とも言っている。

松下幸之助
松下は著書「経営のコツはここなりと気付いた価値は百万両」の中で、「社長は従業員を背負っていくのであるから、心配で夜眠れないときもある、しかし、その眠れなかったり、煩悶している姿こそ社長の姿で、そこに社長としての生きがいがある。」と言っている。

渋沢栄一
渋沢は時には「くよくよ生活」もよいと言っている。
くよくよは不安、不幸、不満足の表れで、なんとか不幸を脱却しようという、活動の源泉にもなるからである。
要するに、楽観的であれ悲観的であれ、その性格に基づき、一時半刻も努力と修養を行う、「人事を尽くして天命を待つ」という心がけこそが大事ということである。

安田善次郎
安田は、失敗して損失を出しても、いつまでもくよくよせず、忘れたかのような様子だったという。
これは、一時失ったときがあったとしても、また再度これを得られる時期がくるという経験を積んできているので、いちいち一喜一憂しなかったのだという。

盛田昭夫
盛田は、世界を股にかけた明るく社交的なビジネスマンというイメージがある。
米国在住中でも盛んにホームパーティーを開き、キッシンジャー、カラヤンと言った有名人との交友を深め、アメリカで最も有名な日本人になった。
しかし、周囲の人の話では、盛田は異常なまでに「はにかみ屋」であったそうである。
盛田も、努力して、明るく振舞い自分の可能性を開拓していった、と思われる。

▼ まとめ

社交的であること、前向きでくよくよしないことは重要な素質であるが、それは自らの心がけ次第でいくらでも明るくなれる。
内向的な起業家が修練して前向きに振舞うように改善した例も決して少なくない。

 

このページはあなたのお役に立ちましたか?
もしお役に立てたようでしたら、日本を元気にするため、知り合いにも教えてあげてください。

   

2003(c)Success Institute Japan All Rights Reserved